トゥルシー(ホーリーバジル)の効果について

トゥルシー(ホーリーバジル)はアジア世界を中心に古代より様々な効果、効能を期待され栽培されてきました。

日本では2000年以降少しずつ広まってきましたが、その放射線からの保護作用が注目され昨年以降、とても人気が高まってきました。

放射能とトゥルシー(ホーリーバジル)その1

放射能とトゥルシー(ホーリーバジル)その2

また、サプリメントとしても多くのものが海外より輸入されていますが、そこで期待されている効果は主にコルチゾール抑制効果と免疫力の向上です。

他にもトゥルシー(ホーリーバジル)はその薬効を上げれば長大なリストができると言われ、ほぼ万能薬のような扱いをされていますが、以下に代表的なものを挙げてみます。

・免疫力の向上(感冒、インフルエンザの予防)

・呼吸器系の疾患に対する働きかけ去痰作用(気管支炎、副鼻腔感染症、胸膜炎、喘息など)

・胃潰瘍や胃炎などのストレス性の潰瘍の予防、抗炎症

・肝機能障害の予防

・特定のがん、腫瘍の増殖予防。
・放射線障害の予防
・フリーラジカル捕捉による老化の予防

・月経前症候群などの改善
・うつ、ストレスによる脳機能低下の改善
・神経系の強化

・血糖値、血圧の降下(ただし、すでに高血圧のお薬を飲まれている方は、薬の効果を代謝してしまい、逆に血圧が上がってしまうかもしれません。また血流を改善する作用があるため、抗血液凝固薬などを飲まれている方・手術などを控えている方、出血性の疾患の疑いのある方などは注意が必要です。)

・鎮痛(COX-2 阻害)

虫刺され・白癬・皮膚疾患に外用として仕様。
耳の感染症・口腔内の腫瘍

日本ではトゥルシーは医薬品ではありませんし、もだま工房の商品はお茶としての販売なので以上の効果効能を保証するものではありません。

疾患などを既にお持ちの方は医師の指導、処方に従うことをおすすめいたします。

https://www.malay.jp/selasih.html

にはIndian Herbal Remedies : Springer(Rational Western Therapy, Ayurvedic and Other Traditional Usage, Botany)
より引用

として、さらに詳しい記述があります。
興味のある方はどうぞ。

以下一部紹介。

ホーリーバジルの葉を気管支喘息とストレス性高血圧の症例で試験したところ、
いずれの疾患でも、この薬物の確かな有効性が認められた。

 ホーリーバジルの葉の高血圧症に対する治療効果については、高血圧症を誘発したラットとイヌで試験した後、本態性高血圧に罹患しているヒトの被検者で調べた。75%の葉抽出物60mlを2回に分けて経口投与したところ、有害作用を伴わずに収縮期血圧が正常値になるとともに、拡張期血圧が低下するという結果が得られた。

 100gの食事に新鮮なホーリーバジルの葉を1gおよび2g混ぜて、4週間投与したところ、正常なシロネズミの脂質プロファイルに有意な変化がもたらされた。血清総コレステロール、トリグリセリド、リン脂質、およびLDLコレステロールが有意に低下し、HDLコレステロールと糞便中の総ステロール含有量が有意に増加するという結果であった。
 ホーリーバジルはシロネズミの腸通過時間を低下させることが明らかにされた。この新たなプロファイルが示唆しているのは、ホーリーバジルは、通常腸の動きが増大する情動性緊張にベネフィットをもたらしうるということである。

 ホーリーバジルの抗潰瘍作用について研究が行われた時期は1993年であった。ホーリーバジルの抽出物により、アスピリン投与ラットでの潰瘍指数が低下した。この薬物による前処置の7日間は、粘液分泌も亢進した。この薬物は酸分泌を低下させ、粘液分泌を亢進させる。

 ホーリーバジルの葉のアルコール抽出物を経口投与したところ、正常ラット、ブドウ糖を与えた高血糖ラット、およびストレプトゾトシン誘発糖尿病ラットに、血糖値の顕著な低下がもたらされた。またこの抽出物は、正常ラットの外因性インスリンの作用を増強させた。この抽出物の活性は、トルブタミドの活性に対し、正常ラットで91.55%、糖尿病ラットでは70.43%であった(1993年)。

 ホーリーバジルの葉抽出物腹腔内に単回または複数回投与したところ、放射線防護作用が示された(1995年)。

 ホーリーバジルの葉のエーテル抽出物は、大腸菌、黄色ブドウ球菌、結核菌、および化膿菌(Mic. pyogenes var. aureus)に対する抗菌活性を示した。

 葉から得た精油は、大腸菌、炭疽菌、枯草菌、ひな白痢菌、サルモネラ・リッチモンド(Sal. richmond)、サルモネラ・ニューポート(Sal. new-port)、サルモネラ・スタンレー菌(Sal. Stanley)、サルモネラ・ティフィムリウム(Sal. typhimurium)、黄色ブドウ球菌、プロテウス・ブルガリス(P. vulgaris)、およびプロテウス・エールジノーサ(Ps. aeruginosa)に対する抗菌活性を示し、最も活性度が高かったのは、サルモネラ・スタンレー菌(Sal. Stanley)であった。オイゲノールについては、アルスロバクター・グロビフォルミス(Arthrobactor globiformis)、バシラス・メガテリウム(B.megatherium)、大腸菌、およびシュードモナス菌(Pseudomonas spp.)に対する有効性が認められた。

 葉から得た精油は、クロカビ、クモノスカビ、およびミドリカビに対する抗真菌活性を示した。この製油は、成分として含まれるオイゲノールやメチルオイゲノールも、アルターナリア・ソラニ(Alternaria solani)、カンジタ・ギリモンディ(Candida guillermondii)、コレトトリチューム・カプシシ(Collectotrichum capsici)に対する活性を示した。オイゲノールでは、カーブラリア属、フザリウム・ソラニ(Fusarium solani)、およびヘルミントスポリウム・オリゼ(Helminthosporium oryzae)への活性度が最も高かった。

 ホーリーバジルから得た精油は、皮膚糸状菌である表皮菌(Epidermophyton floccosum)、毛瘡白癬菌、およびイヌ小胞子菌に対する抗真菌活性を示した。

 ホーリーバジルの葉は、試験された菌の大多数に対して活性が認められ、特にカルバラリア・ルナータ(Curvularia lunata)、リゾプス・ニグリカンス(Rhizopus nigricans)、フザリウム・オキシスポラム、肺炎桿菌、酵母、およびカンジダ・トルロプシス(Candida torulopsis)に対する活性がみられた