アルジュナ
LDLコレステロールや中性脂肪を減らし血圧を下げ、糖尿病に役立ち、しかも心臓の機能とリズムを改善する強壮剤。骨折を治癒し、貧血を改善し、その抗酸化作用は全身におよぶ。
たった一つの植物で同時にこれだけの薬力をもつものって想像できますか?
それが本日の主役 アルジュナ君です♪
アルジュナにはこんな伝説もあります。
お釈迦様が苦行を終えて尼連禅河(Nairanjana)で沐浴をして、スジャータさんに「乳がゆ」をもらい菩提樹の下で悟りを開かれたのは有名な話ですが、実はこの時、苦行で疲れ切った体で川を渡ろうとしたもんだから、流されてしまいそうになりました。。
その時、川岸に立つアルジュナの神樹がやさしく枝を伸ばし、お釈迦様を救ったそうです。
アルジュナの木には精霊が宿るとされ、その名前は カクバककुभ。
「卓越した」「優れた」 という意味だそうです。
そしてアルジュナの木そのものも、別名カクバと呼ばれます。
そんな有り難い木です。
枝を伸ばしてお釈迦様を救っただけのことはあって、木の下の方からも多くの枝を伸ばすので時々剪定してやらないと樹形が定まらず、こんな風にぐちゃぐちゃっとした形になってしまいます。( ゚Д゚)
沖縄風に言うなら、「木が暴れてるさー 」 ということで、冬の間に剪定を兼ねて収穫をします(*^-^*)
枝を取り、樹皮を剝きとり、そして洗い、乾燥をします♪
木もだいぶ大きくなってきたので今後収穫量も増えてくることでしょう。
アルジュナは渋味、乾燥性、軽性の性質でカパを鎮静し冷性の性質でピッタを鎮めますので
カパやピッタが原因の病気に使われます。
とくに、心臓に対する強壮剤で、心臓の筋肉に力を与え、心臓の機能とリズムを改善するといいます。また、収れん作用により心臓保護薬・抗不整脈・抗アテローム性・抗高脂血症・抗血詮・降圧薬にもなります。
これだけ言うとぜひ使ってみたくなると思いますが、
アルジュナのように「渋味」 のものは、健康な人には、それほど多く必要とされる味ではありません。
(だけど、少しを取ることによって、得られる恩恵は計り知れないものがあります。)
ですので、もし、今後、飲んでみようと思ったら、まずは少しづつから試してみてくださいね。
そして、治療のためではなく、あくまで、健康の維持・増進のために使ってください。
胸痛や心不全の場合、粉末樹皮500mgを1日3回、最大約3か月間まで使用 というのが推奨される量のようです。
ですので、予防の場合には、もっと少なくてよいでしょう。
すでに心臓に疾患のある方は、ちょっと繊細な使い方が必要なこともあります。
お医者様に相談の上、モニタリングしながら使う必要があります。
そして、それができない場合には、やめる勇気も必要です。
また、他のお薬を飲まれている方もチェックして欲しいことがあります。
というのもアルジュナは現代医学の薬と相互作用をするものが多くあります。
詳しくは「アルジュナと医薬品の相互作用について」をご参照ください。
アルジュナは学名 Terminalia arjuna
(アルジュナはバガヴァッドギータ―に出てくる英雄の名前です)
インドや東南アジアでは川辺に多く生えていて、アルジュナの生えている井戸の水は冷たくてピッタを鎮静するのによいという話も聞いたことがあります。
製剤としては、主に樹皮を使い、心臓を強化するためにはアシュワガンダといっしょに、浮腫や抗肥満の効果を期待する際にはプナールナヴァと一緒に、 骨折にはアスティーシュリカラと一緒に服用するのがより効果的だそうですが、アルジュナ単体でもよく使われます。
健康の維持には一日あたり 500mgくらいでよいでしょう。
ティースプーン1/3くらい。 樹皮を牛乳で煎じて飲むと、より効果的ともアーユルベーダの薬理学の本には書かれています。
このような処理をクシーラパーカといいますが、これはアルジュナの乾燥を誘発する性質と、ミルクのカパを悪化させる性質が相殺され、ともに抑えられるので、より心臓や血管に力を与えることができるということのようです。
ほかにも 水で煎じたり、粉のままつかったり、ギーと調合して使ったりします。
繰り返しになりますが、日常わたしたちはあまり渋味を取りません。
渋味という味は健康な人には、それほど多く必要とされる味ではありませんから。
だけど、少しを取ることによって、得られる恩恵は計り知れないものがあります。(*^-^*)
以下のサイトには、これまでされてきたアルジュナについての過去10年間に実施された、心血管障害に関連する実験的および臨床的研究を要約した文献を調査、まとめたものです。
このようにアルジュナは伝統医学の分野のみならず、現代医学的な手法を用いた研究でも
大いなる可能性を提示しています。興味のある方は見に行ってみてくださいね。(*^-^*)