センシンレンに注意喚起!?

センシンレンを含む製品についてカナダやオーストラリアで注意喚起がなされている」ことについて 問い合わせをいただきました。

以下にもだま工房の考えを述べたいと思います(*^-^*)」

まず、カナダでの事情についてですが、カナダではオーストラリアで製造販売されている2つの製品についてアレルギーを起こす可能性があると注意喚起。

カナダ保健省はこれらの製品を使用しないように、
また、使用して体調に不安を感じている場合は医療機関を受診するように勧告しました。

この製品にはセンシンレンをはじめとするいくつかの薬草群が高濃度に含まれ、そのいずれかによってアレルギー性のアナフェラキシー反応が起こったとしてこのような勧告になりました。
https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail1173.html

ということです。

では、センシンレンは危ないの? という疑問が起きますが、、その前に
この製品が作られたオーストラリアでの対応を見てみましょう。

センシンレンのページでも紹介してあるリンクですが、
https://www.tga.gov.au/alert/products-containing-andrographis-paniculata

これによると、

現在、オーストラリアの医薬品でのセンシンレンの使用に制限やラベルの警告はありませんが、

センシンレンを含む様々な薬草が使われている製品で、アナフェラキシーなどの
副作用を起こす可能性があることを消費者は知る必要があると注意喚起しています。

このリンクの中にある参照元を読むと もう少し具体的なレポートを見ることができます。

https://www.tga.gov.au/committee-meeting-info/acsom-meeting-statement-meeting-23-11-july-2014

以下に要約すると

・2015年までの段階でA.paniculata(=センシンレン)を含む ある特定の製品で、アレルギー反応の報告があった。(カナダでも販売された製品と思われます)

・その製品は販売が停止されたが、そのあとも、A.paniculataを含むいくつかの製品で数は少ないがアレルギー報告があった。

・そこで、委員会は(製品ではなく)センシンレンという植物に関するアレルギーの作用について調べたが、アナフェラキシーを誘発するような作用機序は見つけることができなかった

・委員会は、A.paniculataを含む製品に関連するアナフィラキシーとアレルギー型反応の両方の報告を含む、症例報告を検討。

・これらの報告は、メタノール抽出が使用された製品および/またはより高濃度の植物抽出物を含む製品に関するものである可能性が高いことに留意。

・これらの安全性の懸念を評価する際に、委員会はさらに、A.paniculataに使用される用量、濃度、および抽出方法について議論しました。
特に、委員会は、抽出方法がアナフィラキシーまたはアレルギータイプの反応の原因である可能性が高いかどうかについて議論しました。

・A.paniculataのより伝統的な使用法(お茶やチンキなど)では、抽出物は低濃度で使用され、そのような製品はADR(アレルギー性アナフェラキシー)に関与していないことに注意した。

提示されたデータから、メタノール抽出法を使用して得られた植物抽出物の濃度が高い製品でより可能性が高かった

と結論付けています。

ということで、センシンレンはとても有益なので、成分を高濃度で抽出してより効果的にしようとした製品でさまざまな副作用が起きたということです。

また、2019年から、別のセンシンレンを含む製品で副作用の報告があり、注意喚起されています。
https://www.tga.gov.au/alert/andrographis-paniculata

やはり、センシンレン由来のアンドログラフォノイドが抽出され、バレリアン、ビタミンC・亜鉛などが使われています。

サプリメントの世界では「高濃度」「高含有」がキャッチコピーになっていますから、こういうことってよくあるんですよね・・・。

でも伝統医学的にみると「高濃度・高容量の薬は毒になるし、低濃度の毒は薬になる」。
 
それは現代医学の毒性評価でも基本は同じです。人体に必須の栄養素ですら高濃度になると急性毒性を発現するものもあります。
ビタミンⅮとかもそうですしね。 大切なのは使い方と量です。

センシンレンも、ある意味そういうものと思っていただけたらよいかと思います。

さて、もだま工房のセンシンレンは粉にしただけですので、このような「高濃度」の懸念からは排除されるものと考えています。

しかも、こういう成分を抽出や単離していない「まるごと粉にしたハーブ」には非常にたくさんのファイトケミカルが含まれ、その複雑さからウイルスなども耐性を持つことができません。
 ケミカルな、あるいは生薬由来でも単離された物質に対してはウイルスのように進化のスピードの高いものは耐性を獲得してしまいます。 こういうシンプルに作られ、複雑な作用機序を持つものがいいのです(*^-^*)

ですが伝統医学的にみても苦味は強い作用があるし、体をやせさせる力があるので摂りすぎてはいけない味です。
平常時に健康維持のために飲むなら、ティースプーン1/8~1/4くらい。 
上気道感染症にかかったかもしれないとか、ワクチンを接種するので副反応を抑えたいというときには少し多めに飲むようにする。そして、時々ブランクを開けるのがよいと思います。

くわしくは センシンレンの飲み方をご参照ください。