日本ハッカ

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学名:Mentha arvensis Mentha canadensis 

 日本在来のシソ科ハッカ属の多年草。いわゆるミントの仲間です。
 英語名 ではJapanese Mint , Japanese peppermintと呼ばれています。
単にハッカ(薄荷)ということもあります。

薄荷といえば北海道の北見が有名ですが、実は暖地性の植物で、日本では岡山県がその発祥の地といわれています。そして明治20年に北海道に導入されました。

主成分はメントール。
メントールには様々な効果があり、医薬品や香りづけ、味付けなど用途は広く世界中で愛用されています。

そして、メントールはミントの仲間に多く含まれますが、その中でも一番メントールを含むのがこの日本ハッカです。 ですから、メントールの生産量で世界のシェアの80パーセントを日本が占めていた時代もありました。

ピーク時の昭和14年には北海道で2.2万haも栽培されていたというからすごいです。
ちょうど石垣島の総面積がそのくらいです(22300ha)( ◠‿◠ )

(島で一番作付け面積の広いサトウキビは約1300haくらいです。)

しかし、やがてインドやブラジル産の安価なメントールに押されて国内の生産は衰退。

1960年代以降には、石油から化学合成した合成メントールが登場。
1971年のハッカ輸入自由化でほぼ消滅し、北海道、北見ハッカの象徴的存在であった
ホクレンの製造工場は1983年に閉鎖、2004年には生産農家は1軒しかなくなってしまいました。

皮肉な事に、北見ハッカ栽培の減反のきっかけとなった輸入自由化で持ち込まれたのは、
ブラジルへの移民によって育てられた「北見ハッカ」でした。
 参照https://www.hakka.be/knowledge/species.html

こうして、国産の「日本ハッカ」はハーブ愛好家の間でほそぼそと栽培されて現在に至るのですが、他のミントに比べても、やっぱりおいしいのです!

もともと日本の薄荷栽培は原料としての側面が強かったので、ミントよりもハッカという名前はあまり一般の人はなじみが少なかったのかもしれません。

しかし、薄荷は特に葉を乾燥してお茶などにしたときにはミントティーよりもすっきりしていて、そのメントールの効果で胃などのすっきり感が違います。
だから近年、日本ハッカの復活を!という愛好家の話を時々聞くようになってきました。

現在は世界のシェアの70パーセントをインド産が占めています。
(インドでは1996年現在 作付け面積は7万ha!)
もだま工房はアーユルヴェーダで使われるハーブの国産化を目指しているのだからミント類を育てるのもインドで昔から使われているミントがいいかと調べてみました。

すると、インドではスペアミントやペパーミントなど非常に多くの種類のミントがあるけれども、主に栽培されているのは Mentha arvensis  という品種!
つまり 日本ハッカ!!

https://aurumindia.com/ereports/MenthaOil.pdf 参照

アーユルヴェーダにプディンハラと呼ばれる駆風・消化剤があって、めちゃくちゃ効くので、ひそかに日本でも愛用者が多い?ハーブ薬品があります。それも原料は日本ハッカだという話は聞いていました。

『インドでガスに困ったら(日本ミント)』
https://ameblo.jp/indiansameera/entry-10179103439.html

やはり数あるミントの種類の中でも一番すっきり感があって
用途の多い「日本ハッカ」がインドのミント界に君臨していたのでした。

もだま工房でも、数年前より育てていましたが、満を持しての販売開始です♪

販売はこちら 商品紹介

日本ハッカの成分
メントール(メンソール) ハッカ油の70%から90%を占める代表的な成分です。
いわゆるスーッとした感覚を呼び起こす成分ですが、実際に温度を低下させている訳ではなく、身体の冷感を引き起こすスイッチを刺激する、という仕組みになっています。
健胃作用、抗菌作用、鎮痛作用、血管を収縮させる作用など

メントン 粘液分解作用や抗ウイルス作用

メントフラン 去痰作用

サビネン 強壮作用 森林の香り(杉。ヒノキ。月桃などに含まれる。)
     コショウの辛味の成分の1つであり、またニンジンの種子の油の主要成分

リモネン 柑橘系フルーツの皮に含まれる香りの成分。リラックス・安眠効果効果 
     ガン予防効果(乳がん)
     ダイエット効果 免疫細胞を活性化 育毛と抜け毛防止
カルボン 芳香を有する(キャラウェイやスペアミントに含まれる香り)

日本ハッカの効果・効能

 発汗、解熱、清涼、健胃、駆風などの目的で胃腸薬の多くに配合されています。
ハッカに含まれるメントールには胃の働きを活発にする働きがあることから
食べ過ぎ・飲みすぎなどで胃の調子が悪い時に消化を助け、腹痛や胸焼けなどの
胃の不快感を緩和してくれます。
 

アルコールを飲み過ぎたときや、食べ過ぎたとき、油ものを食べた後にはハーブティーを飲むと、胸やけを防いで消化を促進します。

さらにメントールには腸内ガスの排出を促す作用があります。
また、カルボンにも、消化液の分泌を促して胃を健康に保つ効果があります。

外用ではハッカには痛みを緩和する作用があり、打ち身や肩こりなどに効果があります。
局所刺激薬としての軟膏、硬膏、塗付薬などに繁用され、ほかにも応用範囲が極めて広いものです。

ハッカには殺菌作用があり、皮膚炎や虫さされのかゆみに効果があります。
古くから石鹸やシャンプー、歯磨きにも使われてきましたが、これらはハッカの持つ抗菌作用やかゆみを抑える作用を利用したものです。

お茶として召し上がっていただいた後の茶殻をお茶パックなどに入れてお風呂に入れれば
暑い日などはとても涼しく感じることができます。

薄荷の主成分であるメントール(ハッカ油)には粘膜への刺激が強いため、肌にぬる際は注意が必要です。
刺激が強すぎますので市販の「ハッカ油」を使う際には用量用法をしっかり守りましょう。

・抗菌効果  ハッカ(薄荷)の葉に含まれるメントールには高い抗菌性があります。
       そのため、昔からタンスやバッグに入れて天然の防腐剤として使われて
       います。

・覚醒効果 薄荷に含まれる精油成分には覚醒効果があり、眠気を払います。
      しかし同時に神経を鎮静させ、イライラやストレスにも多大な効果を発揮します。
      皆さん すでに経験のあることでしょう。

・消臭効果  ハッカ(薄荷)には口臭、体臭を防ぐ作用もあります。
       薄荷油スプレーなどをつくれば、玄関やトイレの消臭効果もあり
       芳香剤としても多く利用されています。

・忌避効果 ハッカ(薄荷)には虫に対する忌避効果も認められています。
      天然のゴキブリ避けや虫刺されの予防のためのスプレー、ネズミ除けなど
      多くの商品が作られています。また園芸のためのハダニ抑制や
      屋内にいる、ある種のダニに対しては100%の殺ダニ効果がある事が
      報告されています。

 ハッカには痛みを緩和する作用があり、やハッカ油を肌にぬると打ち身や肩こり・頭痛などの改善に効果を発揮します。
他にも乗り物酔いを軽減させる働きがあります。